2013年1月20日日曜日

観光列車「おれんじ食堂」のお客さんは阿久根駅で降りることはまず無い


 上の動画は、竹原えみ議員が次のブログで紹介してる議会中継の動画を編集したものです。

 基本的に猿芝居の答弁でありますから、竹原えみ議員の引用したいところを抜き出して短くしました。
 そうしないと観るだけでも苦痛ですから誰も観やしませんからね。

 Windowsのアクセサリプログラムの「Windows Live ムービーメーカー」で、阿久根市のホームページからダウンロードした議会中継のWMVファイルを編集して、それをYoutubeにアップロードするだけの簡単な作業です(WMVのままでもYoutubeにはアップロード出来ます。)から、竹原えみ議員にも試してみていただきたいところです。


「阿久根市議会へ行こう」 竹原えみ 阿久根市議会日記: 阿久根駅改築 約1億200万円
http://akune-emi.blogspot.jp/2013/01/blog-post_17.html
 昨年の12月議会では、阿久根駅の改築工事、約1億200万円の事業が議案として市長から提案されました。(議案第62号 一般会計補正予算) 
 私は反対討論をし、採決には棄権しました。 
 議案の内容と私の判断の理由をお伝えします。 
議案内容 
①目的:阿久根駅を駅の利用者や住民が集う場所、観光案内、飲食施設、売店を設置する。肥薩おれんじ鉄道が運行する予定の、観光列車の利用客向けのイベントなどを行う施設とする。 
② 予算 県の補助金:7000万円、地方交付税:約850万円、市債:2360万円で阿久根駅を一部解体、建設、駐車場の整備を行うものです。 
③ 事業費 解体と改築の設計業務委託:約860万円、解体改築工事費:約9300万円、他事務費など、総計約1億200万円 
④ 設計図はまだ全くできていない。1カ月間かけて市民からの意見聴取。各種団体の長を含む協議会を作り意見を出して、平成25年3月までに設計、その後、工事に入る。 
⑤ 議会への提案時に「即決」(議会へ議案の説明をした日にすぐ賛否の採決をする事)を要求してある。

 私にはこの議案について、いくつもの疑問がありました。
 
・ この議案は、まだ設計もできてないのに、最終の出来上がりまでの予算を使うことについて、了承を求めています。1億以上の税金の使用をするのに中身が全く決まっていません。
 議員は、きれいな「利用目的の文章」を見るだけで、1億200万円の税金の利用を許していいのでしょうか?議会のチェック機能は全くありません。こんなことに賛成するということは、無責任だと思います。
 
・ 先に行われた、肥薩おれんじ鉄道の協議会で、阿久根選出の中村県議会議員によると、肥薩おれんじ鉄道は線路の老朽化、車両の老朽化などにより近10年に約25億の投資を必要としています。
 肥薩おれんじ鉄道の平成23年の決算が黒字になったのは、調整金(補助金)が5億2000万に増額されたことが影響しています。
 
・ 昨年、森鹿児島市長は肥薩おれんじ鉄道への協力に難色を示しました。沿線の市町村から協力金を受けて肥薩おれんじ鉄道は運営をしていますが、最近は沿線の市町村の協力が得にくくなっています。 
西平阿久根市長の言う「観光列車の利用客」とは、アジアの富裕層のことを示しており、1万2800円の切符を買って、八代から川内までの区間を、新車の観光列車に乗って阿久根駅に、たったの10分間降りる人を指しています。(一般質問で市長の説明あり)。・・・韓国や中国の観光客が10分間で風景も見ずに、阿久根の海産物をたくさん購入するとは思えません。
 まして、宿泊が続く海外からの旅行者が、観光中に生ものや要冷蔵、においのするものは買いません。
 
・ 先に市長から出された「阿久根駅周辺整備計画」の計画を見ていて不思議に思っていたのですが、阿久根の活性化を図る施設が阿久根駅を中心として計画されています。
 高速道路のインターができあがるのが間近に見えてきているのに、街づくりの中心が、住民の利用者の少ないオレンジ鉄道を中心としています。
 市長が設置する各種団体の長を含む協議会は、先の「阿久根駅周辺整備計画」とほぼ同じです。

 これらのことから、工事内容もわからない事業計画、予算の提案は阿久根市議会を無視しており、賛否の査定をすることは無責任だと思いました。
 
 現在、肥薩おれんじ鉄道、高速道路、バス路線、どれにも私たちの税金を投入しています。20年後は高齢化率45%、人口1万6000人程度の阿久根で、肥薩おれんじ鉄道を維持できるか、全ての沿線の市町村が協力をして支えられるか、直近の25億円の投資にも耐えうるか、現時点でははなはだ不透明です。
~議会中継より(12月10日 仮屋園議員の一般質問への西平阿久根市長の答弁より一部抜粋)一般質問 動画ボタン 
「肥薩おれんじ鉄道 古木社長は”お客さんを連れてきても阿久根で見せるところがない”とおっしゃいます。そういった拠点が今の阿久根には不足している。その下に”うみ・まち・にぎわい計画”を策定しています。」 ~抜粋終わり 
・・・その言葉で、おれんじ鉄道を中心とした阿久根に作り変えようとする意図があるとはっきりわかりました。果たしてそれは阿久根市民を真に向いた活動でしょうか? 
 投資額と阿久根市民への波及効果はバランスが取れると計算できますか? 
 阿久根駅を中心とした巨額の計画(阿久根駅周辺整備計画:21億円)と今回の阿久根駅改築計画(1億200万円)に着手を始めるという判断は、今は時期尚早だと私は思います。

 西平良将(現)市長と言うか、阿久根市の職員が肥薩おれんじ鉄道の次の事業に便乗する言い訳で、阿久根駅周辺の整備に金を使い支持者の土建屋に金をバラマキたいようであるが、実際問題として竹原えみ議員の分析どおりに意味が無い。

肥薩おれんじ鉄道「おれんじ食堂」ORANGE RESTAURANT EXPRESS
http://www.hs-orange.com/kankou/


 竹原えみ議員は遠慮がちに10分と書いているが、実際の停車時間は肥薩おれんじ鉄道のホームページに示されているように、9分と、6分、1分です。

乗車のご案内 | 肥薩おれんじ鉄道「おれんじ食堂」ORANGE RESTAURANT EXPRESS
運行ダイヤ
http://www.hs-orange.com/kankou/order/index.html#h2_03

 観光列車の乗客が阿久根駅に降りることはまず無い。


少しぜいたくに「食堂列車」運行 3月から肥薩おれんじ鉄道 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013011101000943.html

 熊本県と鹿児島県を結ぶ肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)は、3月24日から初の観光列車「おれんじ食堂」を運行する。九州西海岸の風景を眺めながら、地元食材の料理を堪能できる「ちょっとぜいたくな鉄道旅行」が人気を集めそうだ。 
 魚介類や果物など沿線の特産品をふんだんに使った料理や飲み物が売りで、完全予約制。JR新八代(熊本県)から川内(鹿児島県)までの約120キロを、海沿いの区間では減速しながら片道約3時間かけて走る。 
 車両はJR九州が10月から運行する豪華寝台列車「ななつ星in九州」も手掛けた水戸岡鋭治さんがデザインした。

 肥薩おれんじ鉄道の沿線の海の風景を楽しみながら、沿線の特産品を使った料理を楽しむのが目的の観光列車ですからね。

 海の観えない阿久根駅で観光客が下車することも無いでしょう。
 富裕層の観光客に失望させないために、駅舎を小奇麗にすることは必要でしょうが、観光列車に便乗して阿久根駅を情報発信や観光の拠点として阿久根駅周辺整備計画と称して21億円もの金をかけても経済効果はほとんど期待出来ないでしょうね。


 他人の褌で相撲をとるような強かさも必要ではあるのですが、西平良将(現)市長と阿久根市の職員にはそう言う強かさもなく、単に杜撰な計画をつくっただけのことです。

 肥薩おれんじ鉄道の活性化を言い訳にして、21億円ものお金を支持者の土建屋に金バラマキたいだけのことでしょうね。
 結局は地道な情報発信と継続した事業で、阿久根市を訪れたい人を増やすことが大事なんですね。
 阿久根の駅で観光客を下ろす作戦は、清田先生と一緒に考えたことがありまして、駅や駅周辺の壁などにウォールアートを描くことを考えていました。

 列車の旅なんて退屈なもので、ぼーっと沿線の風景をながめているところに突然大きなウォールアートが出現すれば、それだけでもトリッキーなアートになるのですな。


d(・・。) こんな絵や、ρ(・・。) こんな絵が、


 阿久根市に入った途端に出現しはじめれば、用が無くても肥薩おれんじ鉄道を利用したくなるでしょうし、阿久根市の散策をする観光客も増えるでしょうね。

 駅に停車中の時などは なおさら退屈ですから、阿久根駅の裏の鹿児島酒造の壁に、造り酒屋の作業風景などを描こうかと考えていたのですがね。
 もっとも、「自分の好きな大きな絵を描けるなら、日銭が稼げりゃいいよ。」と言う清田先生がいてこその事業なんで、普通の仕事の遅い絵描きや看板屋に任せた日には、阿久根駅周辺整備計画なみのお金がかかるかも知れませんけどね。

 善意で描いてくれている清田先生に唾を吐きかけるような発言をした「阿久根市職員労働組合」や「阿久根の将来を考える会」の方々は目先の損得しか考えられないから、観光客にまずは楽しんでもらおうなんて発想は無いでしょうから、そう言う企画も出ないでしょうね。


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追記:

 結果、私は賛成も反対もせず、議案の審査に値しないと判断して、採決の棄権をしました。
 市民のみなさんは、この議案の出し方、この計画内容をどう思われますか?
 軽率に「即決・賛成」できますか?

(・・・私以外のすべての阿久根市議会議員は賛成でした)
 竹原えみ議員のこう言う書き方はいかんよなぁ。

 棄権したことは反対の意思表明をしたことにはならないじゃないかな?

 基本構想の段階で西平良将(現)市長の仕事だから反対とは言えないわけだしね。

2012-09-27 - 松元しげひさ 奮闘記
http://d.hatena.ne.jp/shigespiral/20120927

 市民側の議員どうしで、たまにはじっくり話し合ってみることですな。

 話を聞いてみれば、けっこう誤解してるところもあるみたいだしね。





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